ロードバイクの選び方(完成車編)

Uncategorized

ロードバイクを買うというのは、人生において、車を買う時よりも少し小さいくらいの・・・、いや同じくらい大きなイベントと言えるかもしれません。残念ながら、車のように展示会があるわけでもなく、試乗もなかなか出来ません。ひとたび購入すると、車同様すぐに買い替えることが出来ないのが普通だと思いますし、けっこう難しい買い物だと言えます。

ロードバイク好きなら1度は乗ってみたいブランドと言えばイタリアの老舗「PINARELLO」

とは言え、どんな自転車に乗ろうかな~と、自転車雑誌をめくったり、メーカーのサイトを覗いたりしながら、あれこれ考えるのは楽しいものです。失敗したり、後悔しないためにも、ここは大いに悩んで、お気に入りのマイバイクを探しあてる時間を満喫しましょう!

弱虫オヤジこと私は、これまでに6台のロードバイクを乗り継いできました。6度も購入を繰り返すと、それなりに知識や経験が、積み上げられてくるもので(笑)。

そこで、「ロードバイクが欲しいんだけど、どうやって選ぶの?」「どんな基準で選べばいいの?」と、思ってる方に、ロードバイクの選び方をご紹介します。

欲しいロードバイクを選ぶ“基準”や“視点”は、人それぞれで良いはず。ですが、「どんな“基準”や“視点”があるのか?」を知っておいて損はないでしょう。

また、ロードバイクを選ぶ上で、悩むべきポイントを整理しておくと、買った後で後悔するなんて事も防げると思います。という訳で、いささか老婆心かも?ではありますが、お付き合い下さい。

まずは、フレーム

ロードバイクの性能の大部分は、フレーム(車体)と、コンポーネントと呼ばれる駆動系の部品群で決まります。まずは、自転車で一番大きな部品であるフレームの話から。

フレームで何を選ぶかというと、素材です。現在、ロードバイクのフレーム素材として使われているのが、クロモリ(鉄)、アルミ、カーボン、チタンが少々といったところです。それぞれ特徴があって、乗り味が異なりますので、お好きなものを選びましょう。

クロモリ

クロムモリブデン鋼の略で、Wikipediaによると「クロムモリブデン鋼は非常に優れた強度重量比を有しており、 溶接 が容易で、標準の機械構造用炭素鋼 ( ASTM 1020、 JIS S20C) と比較してかなりの強度と硬度を有している。」とあります。つまり、“溶接し易い丈夫な鉄”ってことですね。自転車のフレーム作りにも向いてるって訳で、ロードバイクの世界でも、長きにわたり主要素材として君臨してきました。

クロモリ独特の撓り(しなり)が特徴で、長く乗っても疲れにくいと感じる人も。他の素材との比較では、重量と錆びるという点で劣り、近年は少数派になりつつあります。しかし、しなりの利いた乗り味や、細身でクラシカルなスタイルであったり、ホリゾンタルフレームの美しさを愛する人達、また「鉄以外は信じられない!」という信仰者らに根強い人気があります。

バッソ の VIPER 。 振動吸収に優れた、REYNOLDS社製クロモリチューブでしなやかな乗り心地。¥138,000(税別)

アルミ

クロモリよりも軽くて、錆びないという訳で、90年代に隆盛を誇った素材です。現在でも、初心者向けから中級者向けにアルミフレームに力を入れるメーカーは多く、価格も比較的お求めやすいものが多い素材と言えます。

乗り味は、少し跳ねるような軽さというか、路面の硬さをダイレクトに感じるような味わいです。ダイレクト感があるがゆえに、反応性が良いと評価されることも。耐久性に劣ると言われますが、趣味で乗る分には、数万キロもあれば十分です。

メリダの SCULTURA RIM 100 アルミフレームにカーボンフォークが付いて、9.3kg(XSサイズ)¥129,00(税別)

カーボン

Wikipediaによると『炭素繊維(カーボンファイバー)または炭素繊維を用いた複合材料などの応用製品を単に「カーボン」と呼ぶ』とあります。ロードバイク界では、80年代後半に登場して、21世紀に爆発的に普及した素材で、今では多くのメーカーが、中級者向けから上級者向けにラインナップしています。

軽くて錆びない、振動吸収性に優れている、経年劣化が少ないと、良い事尽くめですが、お値段が・・・。それでも、某台湾メーカーのお陰で、近年はずいぶん入手しやすくなりました。乗り味は、「あ~、振動吸収してくれてるわ~」みたいな穏やかさが感じられます。

ピナレロ の RAZHA 。 カーボンなら、こんなグネグネしたデザインも出来ちゃいます!?。¥297,000(税込)

チタン

軽くて錆びない、経年劣化が少ない、チタン特有の美しい光沢、独特の粘りがある乗り味・・・らしい。私も、高くて買えない(乗ったことがない)、憧れの素材です。完成車としての新車販売は皆無に等しく、初心者から中級者は、選択肢から外して良いでしょう。

チタンは、戦闘機の機体にも使われる素材で、戦争が起こると市場価格が高騰するらしいです。現在、チタンフレームを自社サイトで紹介している大手メーカーは、デローザとパナソニックくらいで、いずれも取り扱いは、フレームセットのみ。(ちなみに、デローザのフレームセットは、お値段が100万円超!)今のご時世もあって、ますます高嶺の花となってます。

パナソニック の FRTC23 という、チタンフレームとカーボンフォークのセット。¥294,800 だが・・・。

コンポーネントはどうか?

ロードバイクにおける「コンポーネント」とは、駆動系中心の部品群のことで、クランクセット、スプロケット(リアのギアセット)、フロントディレーラー、リアディレーラー、ブレーキレバー(デュアルコントロールレバー)、ブレーキキャリパー(ブレーキ本体)、チェーンで構成されています。略して「コンポ」と称したり、「グループセット」という呼び方もあります。

コンポーネントは、シマノでOK

コンポーネントのメーカーは、世界でたったの3社。日本の「シマノ」、イタリアの「カンパニョーロ」、アメリカの「スラム」です。

長きにわたり、シマノとカンパニョーロが、世界シェアを2分してきましたが、2015年ごろからスラムが割って入ってきた感じです。とは言え、スラムのシェアはまだ僅か。完成車に付いているのは、ごく一部です。

日本で販売されている完成車の殆どは、シマノ製のコンポーネントが装着されています。これは、他の2社に比べて価格が安く、性能も申し分ないからです。デザイン的には、評価の割れるところですが、そこを差し引いたとしても、日本人ならシマノ一択で良いでしょう!。カンパニョーロやスラムが付いてる完成車は、高価すぎて手を出しにくいと思います。

シマノのコンポは全6グレード

シマノのコンポーネントは、全6種類。グレードの高い順に、「デュラエース」、「アルテグラ」、「105」、「ティアグラ」、「ソラ」、「クラリス」の名称が付いています。高グレードなものほど、軽くて丈夫で、高性能になっています。上位モデルには変速機に電動の設定があるものもあります。

ざっくり言って、デュラエースはプロ仕様。アルテグラは上級者仕様。105とティアグラは中級者仕様。ソラとクラリスは、初心者仕様。といったところです。

ブリヂストンアンカーのロードモデルが、判りやすいグレード展開をしているので、見てみましょう。

まずはアルミフレームの入門車、RL3(DROP)のコンポが、クラリス。RL3とほぼ同じ(50gだけ軽い)フレームに、ディスクブレーキが付いたのがRL6Dで、コンポはソラ、ティアグラ、105と3モデル揃っています。(105モデルは、ディスクブレーキも油圧式にランクアップ)

・RL3(クラリス)10.3kg=クラリス(8速)+ リムブレーキ/ ¥112,000(税込)  

・RL6D(ソラ)10.3kg=ソラ(9速)+ 機械式ディスクブレーキ/ ¥165,000(税込)

・RL6D(ティアグラ)10.0kg=ティアグラ(10速)+機械式ディスクブレーキ/¥203,500(税込)

・RL6D(105)9.3kg= 105(11速)+ 油圧式ディスクブレーキ/ ¥253,000(税込)

RL3DORP¥112,000
RL6D(105)¥253,000

上位モデルには、ハイグレードカーボンフレーム(セット価格528,000円)に、アルテグラの電動とデュラエースの電動です。

・RP9(アルテグラDi2)7.8kg=アルテグラ(電動12速)+油圧式ディスクブレーキ/¥825,000(税込)

・RP9(デュラエースDi2)6.8kg=デュラエース(電動12速)+ 油圧式ディスクブレーキ/ ¥1,320,000(税込) 

RP9(アルテグラDi2)¥825,000
RP9(デュラエースDi2)¥1,320,000 ホイールも凄い

ちなみに、ハイグレードカーボンモデルとアルミモデルの落差を埋めるため、セット価格225,500円のカーボンフレームに、105のノーマルと電動のモデルが用意されてます。

・RL8D(105)8.6kg = 105(11速)+ 油圧式ディスクブレーキ/ ¥352,000(税込)

・RL8D(105Di2)8.5kg=105(電動11速)+油圧式ディスクブレーキ/¥462,000(税込)

さあ、どのくらいのグレードで満足できますかね~?

変速機は、電動も選べる

すでに、前項で触れましたが、変速機は電動が選べる時代になりました。電動の良いところは、変速時のタッチの軽さやメンテナンスフリー(ケーブルが劣化しない)という利点があります。今や、プロのロードレースでも、ほとんどの選手が使っていますので、これが付いてると最先端の機材感が出まくります。

しかしながら、バッテリーが切れると動かなくなる点や、価格面でヘビー級になる点がデメリットとなっており、選択するにあたっては大きな障害となっています。

シマノの場合、105から上のグレードで電動の設定があります。完成車メーカーによっては、上位機種において、電動しか選べない事もあるようです。

電動のアルテグラDi2油圧ブレーキ仕様。標準価格¥284,720

ディスクブレーキの時代が到来

雨の日でも良く止まるディスクブレーキは、プロの世界でも当たり前になってしまいました。レース中の車輪交換では不利な構造であるため、ロードバイクのディスクブレーキ浸透は無いのでは?と思ってましたが、メーカーの力で(笑)この2年くらいで一気に広がってしまいました。

今や入門車以外は全てディスクブレーキというメーカーも多くなり、ディスクブレーキの中で、機械式か油圧式を選ぶみたいな感じになっています。そんな訳で、リムブレーキは絶滅危惧種になりつつあります。

私、個人的には、メンテナンスが簡単で、重量的にも軽く、見た目もスッキリなリムブレーキの方が好きです。雨の日は基本的に乗らないし・・・。とは言え、電動変速機と同様に、ディスクブレーキも最新機材の代表選手的なアイテムですので、コンポ決定時の選択肢の一つとして頭に入れておくと良いでしょう。

空気入れを楽にする!!全自動スマート空気入れ【KUKiiRE】

予算はいくらに設定するか?

これまで見てきたように、ロードバイク(完成車)の価格は、現在、12万円くらいからで、近年は、コンポーネントの高級化(電動化)や原材料の高騰等もあり、高額化の傾向にあります。

もし、最初の一台を買おうとするなら、自転車以外にも、ヘルメットやウエア、空気入れくらいは揃えたいところ。あっ、そもそもペダルが付いてない場合が多いので、ペダルも!。ペダルは、ビンディングペダルがお勧めですが、種類が豊富で、専用のシューズと合わせて数万円はかかるので、ここだけでもかなり悩むところ。あと、サイクルコンピュータ(スピードメーター)や、ボトル&ボトルゲージ、簡単な修理や調整が出来る工具(パンク修理セットや六角レンチなど)があった方がいいですね~。そんな訳で、あと7~8万円くらいは、最低でも必要でしょうか。

結論として、最初の一台を買うときは、周辺グッズを含めて「予算20万円が最低ライン」と覚悟しましょう。2台目以降の人は、その辺はもうお持ちでしょうが、中級グレード以上のモデルが欲しくなってると思いますので、やはり20万円くらいが最低ラインになるはず。上限はありませんので、いくらでも突っ込める方は、是非、大型予算を組んでお気に入りをゲットしましょう!。

サイズは適正か?

ここまで来てサイズの話か~と、お思いかもしれませんが、これ重要なので。

ロードバイクは、何と言ってもサイズがピッタリはまってないと、その恩恵(遠くへ、速く、楽に移動できること)を受ける事が難しくなります。どんなに、色やデザインが気に入ってても、サイズが自身に合ってないものに無理して乗るのは禁物です。「少々合ってなくても、これくらい大丈夫」と思っても、2時間、3時間と長く乗ってるうちに、大きなストレスになってくるからです。

ロードバイクのサイズとは、大まかなところで言えば「フレームサイズ」がどうなのか?という事になるのですが、これがまた色々ありまして・・・。

自身のフレームサイズを把握!

メーカーのカタログやサイトで表記されている、ロードバイクのサイズ(フレームサイズ)は、フレームのシートチューブの長さである事が殆どです。シートチューブとは、サドル直下にあるシートポストが刺さっているパイプの事で、その長さがロードバイクのサイズということになります。

シートチューブ長のことを、ジオメトリー表などで、“CーT”と表記するのは、“センター~トップ”の略で、BBの中心(クランクの回転軸の中心)からパイプの上端までの長さを意味します。

では、自分に合ってるサイズ(シートチューブ長)は、何ミリか?という話ですが、一つの目安として

身長(mm)×0.45-250(mm)=フレームサイズ(mm)

という計算式があります。“身長×0.45”は、身長から“股下”を割り出す式で、“股下”から250mm引いたのがフレームサイズですよ~と言うわけです。

例えば、身長170cmの人なら、1700×0.45-250=515 となり、515(mm)がその人のフレームサイズとなります。もし、希望する車体のサイズが20mm刻みで展開されていれば、500mmか、520mmのフレームを選ぶ事になります。

ホリゾンタルフレームのサイズ表の例。Aがシートチューブ長(=フレームサイズ)です。
こちらは、身長160cmから190cmまでを6サイズで適応。

ただし、ここで導き出された数値は、ホリゾンタルと呼ばれるフレームの場合で、トップチューブが地面と平行であるフレームの時に適応されます。

メーカーのサイトでサイズを確認!

では、現在主流となっているスローピングフレーム(トップチューブがヘッドチューブ側からシートチューブ側に向かって下に傾斜しているフレーム)の場合は、どうでしょう?。トップチューブの傾斜の度合いがメーカーや車種によって様々であるため、ホリゾンタルのときのように一定の計算式で当てはめる事ができません。

そこで、メーカーのサイトに載っているサイズ表を確認しましょう。サイズ表の中に「適応身長」や「ホリゾンタル換算」の記載があります。これを見て、自分に合うサイズはどれが良いのか判断することになります。それこそ、車種(モデル)によって異なりますので、気になるモデルがある時は、サイズ表をよく見て、自分の体格に見合うサイズが用意されているかどうか確認しておきましょう。

スローピングフレームのサイズ表の例。こちらは、ホリゾンタル換算されたサイズが2桁の数字で記載されてます。
先の計算式でフレームサイズが、515mmだった人を例にすると、上2桁をとった51サイズを見ます。
中央の表ので、サイズ(SIZE)が、51のシートチューブ長は、480mmです。実際のフレームサイズは480mmですが、ホリゾンタル換算すると510mm相当ですよ~という見方。右下の表でも適正身長が、167cm~172cm なので、ピッタリはまってますね。

このようなサイズ表は、ジオメトリーと呼ばれていますが、メーカーによって記載内容が少しづつ異なります。また、適正身長の記載が無い場合もありますので、どこかにホリゾンタル換算の手がかりがないか探したり、トップチューブ長から憶測したり、見方に少し慣れや経験が必要です。

メーカーのサイトでサイズ表を見ていくと、170cm~180cm前後の一般的な身長があれば、特に問題ないのですが、小柄な人や大柄な人はサイズの設定が無かったり、設定はあっても入手困難な場合もありますので、ここで選択の幅が限られてくることがあります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました